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初めに
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投資家の出資金を借入金の返済に充てることはあるのか?
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考察
1.初めに
TSONのIRを見て、投資の話を止めました。その妄想は
「投資家の出資金を借入金の返済にあてているのではないか」という疑念でした。当然、借入金には利子が付きますし、無利子の出資金で返せば事業者にとってプラスです。
出資金を借入金の返済に充てることも恐らく法律的には問題ないでしょうね。
でも議論はそこではなく、そうしたことがもしあるならその企業の財務の考え方です。BS(バランスシート)では消せますが、投資家の出資金も借金でしかないので当然いずれ返済が必要になります。そしたら、他の出資金を充てることを経営者は考えますよね。この考えって何かににていると思いませんか?
そう、自転車操業ってやつですね。その結果どうなったか過去の物語が我々に教えてくれます。
2.投資家の出資金を借入金の返済に充てることはあるのか?
TSONがそうしているのかわかりませんので、聞いてみました。
今回は、私が投資を考えている複数の会社に同じ質問をしました。
「投資家の出資金を借入金の返済に充てることはあるのか?」
回答です。会社名は出しません。
A社
弊社サービスでは、ファンド毎に口座を分けて管理しております。
ご質問頂いたような事はございませんのでご安心下さい。
B社
お問い合わせの件でございますが、弊社では借入のない物件を対象不動産としておりますので、投資家の皆様からの出資金を借入金の返済に充当するようなことはございません。
また、今後も出資金を借入金の返済に充当するようなファンドを組成する考えはございません。
C社
各ファンドは口座ごとに分別管理しており、
お預かりした資金は、ファンドに関するものに限定して
使用させていただいております。
D社
投資家の出資金を短期借入金の返済に使う可能性について
その可能性はございません。
E社
不動産特定共同事業法の法令に基づき、東京都より許可(不動産特定共同事業者許可 東京都知事 第150号)を取得し、適切な運営を行なっております。
なお、未投資資金は信託しています。
F社
お問い合わせをいただきました件ですが、当社はお問合せいただいたような運用方法は致しません。会計事務所の指導のもと各ファンド毎に組合勘定を設けて分別管理しております。
どこも、「投資家の出資金を借入金の返済に充てることはあるのか?」という問いに
「YES」という答えはなかったですね。
ただ、「No」という答えになってない会社もありそうですね。
3.考察
TSONも投資家の出資金を借入金の返済に充てる事実は確認できませんでした。私の妄想でしたね。
私の中では、敢えて質問をしたのは
「答え方」を見たかったからです。
「答え方」で企業のその担当者の資質が少しわかります。
その辺が、私の会社人生で培ったものです。メールの返事、特に外部の人への返答は会社の信用につながりますので訓練しました。逆に言うと、訓練している会社(人)としていない会社(人)がわかります。あくまでも自己判断ですが。この辺で投資する企業の参考にしてます。
最後に、「投資家の出資金を借入金の返済に充てることはあります」という答える事業者は普通はないですね。それが社会の常識ですね。
企業が「嘘」をつくこともあります。それもよく知ってます。
グリフラの返済計画、トラレンの「砂利船」の建造予定計画及び現在地の報告
お金の世界は怖いですから、用心しましょうね。